恐怖の「差金決済」に陥らない、たった2つのルール

こんにちは、ヱビス(@evisu0414)です。

今日は、株式投資の初心者向け書籍には、あまり書かれていない「差金決済(さきんけっさい)」について、ご紹介します。

「差金決済」とは

現物の株式(有価証券)の受け渡しを行わずに、「反対売買」による差額のみで決済しようという取引のことをいいます。

具体的に例をあげて、ご紹介しましょう。

「差金決済」例①

(1)2/3に「現物」取引で「A銘柄」を「100株:40,000」で「買い」を入れて、約定。
(2)同日の2/3に、約定した「A銘柄」が「100株:40,000」になる。
(3)利益確定のため「A銘柄」を「100株:50,000」で「売り」を入れて、約定。
(4)利益として「10,000」が儲けとなる。
(5)さらに、同時の2/3に、「A銘柄」が「100株:45,000」になったので「現物」で「買い」を入れようとする。

この(5)の取引が「差金決済」となります。

「差金決済」例②

(1)2/3に前日に持っていた「現物」の「A銘柄」を「100株:50,000」で「売り」を入れて約定。
(2)同日の2/3に、「A銘柄」が「100株:40,000」になったので「現物」で「買い」をいれて、約定。
(3)さらに、同時の2/3に、「100株:30,000」になり損切りをしようと「売り」を入れようとする

この(3)の取引が「差金決済」となります。

「差金決済」になってしまったら

「差金決済」になってしまった場合、その銘柄での取引はできなくなります。

ただし、取引ができないのは「当日」だけで、翌日には取引ができます。

また、「差金決済」で取引ができないのは、「差金決済」になった銘柄のみなので、他の銘柄は問題なく取引ができます。

さて、この「差金決済」の何が怖いかわかりましたか??

次に、「差金決済」の恐怖をご紹介しましょう。

「差金決済」の恐怖

「差金決済」と判断されると、取引ができなくなります。

取引ができなくて、困ることは何でしょうか?

「儲かるチャンスを逃してしまう!」

儲かるチャンスを逃すのは、非常に惜しいですが、それは「買えない」という場合です。

「差金決済」で一番困るのは「売るに売れない」という状況です。

先程の例だと「②」の「売り→買い→売り」という手順を踏んだときが一番困ります。

想像してみてください。

「売り」をした後に「買った」銘柄が、暴落しても「売る」ことができないというのは、黙って損失が積み重なっていくのを、見続けるしかありません。

恐怖ですよね。

「差金決済」に陥らない、たった2つのルール

「差金決済」に陥らないために「守るべきルール」は、2つだけです。

守るべきルール(1)

同日に同じ銘柄で「『買い』→『売り』→『買い』」の取引をしない。

守るべきルール(2)

同日に同じ銘柄で「『売り』→『買い』→『売り』」の取引を、絶対にしない

「差金決済」にならない場合もある

これまで、ご紹介した内容を踏まえると「差金決済」該当する、取引は行わないというのが正しいです。

ですが、「差金決済」にならない例外がいくつかあります。

「差金決済」にならない例外①

「差金決済」になるのは、「決済を行ったお金を使って、同銘柄の取引をする」というのが、できないという仕組みです。

逆に言うと「決済を行ったお金」でなければ、取引ができるということになります。

「差金決済」にならない例
(0)「買付け余力」が「90,000」ある。
(1)2/3に「現物」取引で「A銘柄」を「100株:40,000」で「買い」を入れて、約定。
(2)同日の2/3に、約定した「A銘柄」が「100株:40,000」になる。
(3)利益確定のため「A銘柄」を「100株:50,000」で「売り」を入れて、約定。
(4)利益として「10,000」が儲けとなる。
(5)さらに、同時の2/3に、「A銘柄」が「100株:45,000」になったので「現物」で「買い」を入れようとする。
(6)「買い」が入る。

これは、もともと「買付け余力」が十分にある状態のため(1)の約定で拘束される金額は「40,000」となり「買付け余力」が「50,000」になります。

その後、(3)で決済を完了しますが、拘束された金額は「当日」の間は、拘束され続けるので「買付け余力」が「50,000」のままになります。

ですが(5)で決済を行おうとしたときは「買付け余力」の「50,000」で取引を行うので、「決済を行ったお金」には該当せず、「買い」注文を出すことができます。

「差金決済」にならない例外②

そもそもな話ではありますが、「差金決済」の禁止に該当するのは「現物取引」のみです。

「信用取引」では、「差金決済」での取引が可能となります。

ただし、「信用取引」による「差金決済」を行い不足金が発生する場合は、各証券会社のルールに従い、不足金の請求が発生しますので、ご注意ください。

まとめ

「差金決済」については、入門の書籍にはほとんど紹介されていない禁止取引(現物のみ)なのですが、間違ってやってしまうミスです。

ぜひ、取引ルールに「差金決済」の回避ルールを追加して、安全な取引をおこなってください。